蟻のように働く
先日子供達に何となく「ペットボトルにアリと土を入れたら巣をつくるんじゃない?」と言ってみたところ、予想以上に食い付いてきました。他の虫は家で飼っちゃダメと言われているので(私が生き物が死ぬのを見たくないので)「アリでも良いか!飼えるなら」と思ったに違いありません。
適当な提案過ぎて下調べもなく、蟻が本当に巣をつくるのかも分からず、何より蟻が死んでしまわないかとても心配でしたが、その日のうちに空気穴を開けたペットボトルとスコップを子2のリュックに入れ、公園にアリ探しに。
土を掘るだけでも楽しい小学低学年と幼稚園児。ペットボトルの小さい口から、物凄く時間をかけてまず土だけを集め、その後意外に足の速いアリを一生懸命素手でつまんで20匹くらいペットボトルに入れました。
アリも極小チームから、女王蟻が働いてる?と思うほど大きいのまで色々な種類がいる様で、子供達が捕まえたのは極小のと、多分一般的な中くらいのサイズ(2~3mmかな)のアリ。でっかいのは怖くてつまめなかったのかも知れません。
で、家に持ち帰ったのですが、極小チームは空気穴か蓋の隙間から出ちゃったのか程なく姿を消し、一般的サイズチームが残りました。
そして、子供達より母が夢中になるアリの巣作り観察。
アリについてなんの知識もなく、女王蟻がいなくても巣を作るのか不安だったのですが、なんと、あっという間に土を掘り始め、休む暇なく働き続け(どっかで休んでいるのもいるかもしれませんが個体の判別がつかない為そう見えます)、ペットボトルの壁際にトンネルが!
アリにも係りがあるのか、「掘りまくり係(上向きに掘ってる場合、土を「落とし係」)」と「(土を)運び係」(子供とネーミング)は、それぞれ別のアリが担当している様子。個体の判別がつかないので途中入れ替わっている可能性はありますが、少なくとも掘りまくり係がどうしてもどうやっても進めなくなって他の道に戻るまでは、同じアリが掘りまくってます。
係りは違えど全てのアリに共通するのは、無我夢中。猪突猛進。掘るぞ掘るぞ!どけどけー!みたいな感じです。目の前に他のやつがいても乗り越えて自分の仕事を続ける。自分やトンネルよりデカい石も引っ張って押して何とか通す。進むと決めたら進む!自分の道を塞ぐものがあってもすべきことをするのみ!なんですが、そうかと思うと、どうしても掘り進められない箇所、どうしてもトンネルを通せない石など、物理的に不可能な壁にぶち当たるとしばらく頑張った後さっと後ろを向いて行っちゃいます。でまた他の場所で他の仕事に無我夢中(に見えます)。
そうこうしているうちに、「土を掘る(たぶんついでに手頃なサイズに固めてます)」、「土の塊を外に運び出す」、この2作業だけで、どんどんどんどんトンネルが伸び、広がり、繋がり、部屋が出来、ほんの数日でトンネルから家の様相に。しかもずーっと大きくなり続けてます。
さながら1Kから2DK、3LDK、と独り立ちして順調に稼ぎ始めた人の家みたいに大きくなっていくのです。一カ所だけを観察しているとほんとにそれで意味あるの?と問いたくなるような無駄な作業に見えるのですが、単純作業を無我夢中で必死に、休みなく堅実に続けることで、いつかは必ず大豪邸ですよ。
子供達よりもアリの巣作りに強く感動した私は、これからはぐうたら無意味に過ごさずに、蟻のように地道に懸命に働こうと思いました。直接お金を稼ぐ行為ということではなく、好きな事をただただ一生懸命続ける、家事を面倒臭がらずこなすなど、何においても、巣を作るアリの姿を思い出すとやる気が出る気がします。
私のリスペクトの対象がアリだったなんて、この年になるまで気付かなかったなあ。気付けて良かった。そして忘れない様にしよう(ものすごくすぐ忘れるので)。
※4日目ペットボトル全面にトンネルが回ったところで娘がペットボトルを倒してしまったので、アリさん達は木の下に返しました。一生懸命新しい豪邸を建設していることだと思います。
今日の良いこと
・大事な予定をすっかり忘れていたけど、身勝手な提案だと思いながらも連絡をすることが出来たうえ、快く受け入れてもらえて何とかなったので良かった!
アリの巣観察用セットがあるようです。知らなかった。
ペットボトルでも観察できましたが、この色付き土は子供が喜びそう。私も興奮する。
読んだ本
心理療法家川畑のぶこさん原案監修のコミックです。川畑さんの断捨離との出会いから実践、著者鈴木さんやお友達たちの断捨離の様子やその結果人生が軽やかになったエピソードが描かれてます。この本はほぼマンガでさらっと読めますが、モノを捨てるのが苦手な人に向けた心理療法の視点からの川畑さんの本が好きだったので、それを踏まえて読むとまたなるほどなと感じる部分が多かったです。
私が、モノを捨てるのが苦手なのには理由が有ったんだと知って楽になった川畑さんの本の感想↓
モデル山田優さんのお母さん山田美加子さんによる本。子供を可愛く強く育てるには、やはり母がご機嫌で生きて行くことが大切だなと思いました。自分が生きるのに疲れていては、褒める子育てなんてできないですよね。
尾木ママが近くで私の子育てを見ていてくれたらなと思うほど好きです。でも本は初めてでした。本書は3歳くらいまでの小さい子のママ達のたくさんの悩みに尾木ママが答えてくれるスタイルの本です。質問数が多いのでアドバイスが短めでちょっと物足りないところもありますが、様々な悩みへのアドバイスが読めるのは嬉しい。うちの子はもう大きいですが、とても参考になりました。小学生の親向けの尾木ママ本も読みたい。